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AIはなぜウソをつく?「ハルシネーション」の理由と、今日からできる3つの対策

カテゴリ:しくみ・注意点

AIに質問したら、自信たっぷりに答えてくれた。でも、調べてみたら間違っていた——そんな経験はありませんか?

AIがもっともらしい間違いをすることを「ハルシネーション(幻覚)」と呼びます。この記事では、なぜそれが起きるのかと、ふだんの使い方でできる対策をまとめました。

この記事の結論
AIは「次に来る言葉」を予想して文章を作っていて、内容が正しいかどうかを調べているわけではありません。だから知らないことでも、それっぽく答えてしまうことがあります。数字・日付・名前・出典は特に注意し、最後は自分で確かめましょう。

1. AIは「知らない」と言うのが苦手

たとえば、存在しない町について「〇〇市の人口は?」と聞いたとします。AIによっては「わかりません」と答えずに、「約12万人です」のように、いかにもありそうな数字を答えてしまうことがあります。

存在しない「ネギ市」の人口を聞くと、AIが「約12万人です」と答え、「でたらめ」のハンコが押される例
存在しないものについて、それっぽく答えてしまう例(イメージ)

文章はとても自然なので、読んでいる側は間違いに気づきにくいのがやっかいなところです。

2. なぜ起きる? AIは正しさを調べていない

AIの文章づくりの基本は、「次に来る言葉の予想ゲーム」です(くわしくはAIはどうやって文章を作っている?で解説しています)。

たとえば「この本が出たのは」の次に来る言葉を、学んだパターンから確率で選びます。このとき、AIはその答えが事実かどうかを、図書館やデータベースで確認しているわけではありません。

「この本が出たのは」の続きの候補(1998年・2003年・1985年)と確率の棒グラフ
「それっぽさ」で選んでいて、正しさは調べていない(数字はイメージ)

そのため、学習したデータに答えがない質問や、あいまいな質問をされると、「それっぽい言葉」が「それっぽく」つながって、間違った答えができあがってしまうのです。

文部科学省の学校向けガイドラインでも、生成AIは「統計的にそれらしい応答」を作るため、誤りを含むことがあると説明されています。

3. 特に間違えやすい4つのもの

「数字」「日付」「人の名前」「出典(本・URL)」の4枚のカード
この4つが出てきたら、とくに注意

4. 今日からできる3つの対策

対策1:出典を聞いて、自分で開いて確かめる

「その情報の出典を教えて」と聞き、示されたリンク先を自分で開いて、本当にそう書いてあるか確認します。リンクそのものが間違っていることもあるので、「リンクがある=正しい」ではない点に注意しましょう。

「出典を教えて」→URL→「自分で開いて本当に書いてあるか確認」の流れ
出典は「聞く」だけでなく「開いて確かめる」まで

対策2:「わからないときは、そう答えて」と頼む

質問の最後に、次のひとことを添えるだけで、無理に答えをひねり出すことが減ります。

わからないときは、「わからない」と答えてください。推測の場合は、推測だと書いてください。
「わからないときは、『わからない』と答えてください。」というお願いの文
「わからない」を許してあげると、正直になりやすい

対策3:もとの資料を渡して、その中から答えてもらう

説明書、お知らせのPDF、記事の本文など、正しい情報が書かれた資料をAIに貼りつけて、「この資料の中から答えて」と頼みます。AIが自分の記憶にたよらず資料を読むので、間違いがぐっと減ります。

資料の紙をAIに渡して「この資料の中から答えて」と頼む図
「覚えていること」ではなく「目の前の資料」から答えてもらう

ただし、個人情報や会社の秘密が書かれた資料は、AIに貼りつけないようにしましょう。

この記事の内容を、約4分の動画にしました

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5. AIを使うのをやめるべき?

いいえ。AIは、要約、言いかえ、下書き、アイデア出しなど、「文章を作る・整える」作業はとても得意です。こうした使い方なら、多少の言いまわしの違いはあっても、大きな問題にはなりにくいでしょう。

大切なのは、「AIは物知りな予想マシン。最後に確かめるのは人間」と覚えておくこと。とくに、お金・健康・法律に関わることは、必ず公式の情報や専門家で確かめましょう。

まとめ

関連記事:AIはどうやって文章を作っている?「次の言葉の予想ゲーム」をやさしく解説 / Claudeの始め方と、最初に試したい4つの使い方